2012年12月18日火曜日

インドは、無数の過疎と過密が集まった国!

みなさん、お久しぶりです。 インドから無事に帰って参りました、ムーです。

インドで経験したこと、帰国して思ったことなどのまとめをしておきたいと思います。

今しばらく、お付き合い下さいませ。



フィールドワークで、広大な土地を持つ農家さんを訪れた時の話。
ここでは、主にコットンの栽培をしているとの事。
この時は、ちょうど栄養の豊富な農地を維持する為に必要な、表面の土とその下の土を入れ替える作業を大きな重機を使って行っていた。




インタビューの途中で、ティータイムとなり、近くを歩いていた羊飼いのおじさんにチャイを作ってもらうことになったのだが、周りに何もない広大な畑のど真ん中にいてどうやって作るのか疑問だった。


話によると、彼は長年の修業により、火を操る事(手から火を出せるというのは迷信)が出来るようになったという。
そして実際、近くに落ちていた小枝と持っていたマッチを使って器用に火を起こし、みごとに僕らをうならせるおいしいチャイを作って見せたのだ。
これが真の生きる力だと思った。
あれがないとできないこれがないとだめと言っている自分が情けない。


午後からは、伝統的な縫物をしている女性のグループを訪ねお話を伺った。本当に見事な仕事で、1つ買って帰ろうと思ったのだが、値段を聞いてあきらめざるをえなかった。女性用のサリー、なんとその価格、4万円なり~。無理!







大学の研究グループに同行している都合上、地域の小学校を訪問する機会が多い。
もう既に10校近く回ったと思う。
どこも規模はそれほど大きくない。






小学校では、政府から給食が提供されるとの事。
お昼の時間になると全ての生徒が学校から飛び出し、一目散に帰宅する。
そして、各々が自分の食器を持って、また学校に戻ってくるのだ。
なんとも不思議な光景だった。






また、食事風景もブートキャンプかと思うようなものであった。






研究者の人々と話をしていて気になったことがある。
謙虚さとはなんだろうか。
私は、社会科学という研究の性質上、農家さん、漁師さん、酪農家さんからの聞き取りが多い。(現地の天気に関する言い伝えを集める為)
彼らは、その地で長きにわたり生活している為、広い世界の事は知らなくとも、その地域の事はとてもよく知っている。
なのに、大学の研究者(みな修士以上の学位を持つ)は、村の人々は高い教育を受けた訳でもないのだから彼らの話はあまりあてにならないと言ったりする。
そして、無論、大学の人間は私の事を知る訳もなく、気象の基礎知識を私にレクチャーする始末だ。
既存の理論から外れる事を全て間違えと見なしていては、新たな発見はありえない。
理論から外れているからこそ、時間をかけて考察する意味があるのだ。日本人は、控えめであるが故、軽く見られる事もしばしば。
しかし、この謙虚さこそが世界から日本が一目置かれる所以でもある。
正岡子規の「実る程、頭を垂れる稲穂かな」という素晴らしい俳句があるではないか。
人に対して謙虚でない人間が、学問や自然に対して謙虚であり続けられるわけがない。


田舎町にいると、町がどんどん発展していく様子が見て取れて、とても面白い。
この道路は、ほんの3週間前まで砂利道だった。
ところがどっこい。
見よ!この変わり様。
きれいに整備されてる。
ものすごいスピードで身の回りの物が変化していくという体験は、今日の日本ではなかなかできない。
まあ、戦後の経済成長時の日本はこんな感じだったんだろうが。
しかし、忘れてはならない事は、一度変わってしまったものはニ度と元の状態には戻らないという事だ。
これは自然も同じ。
だからこそ保護する必要があるのだ。
そして、人々の生活スタイルもまたこれに合わせて変化するのであるが、その土地固有の文化はいつまでも受け継がれていって欲しいと心から願っている。
環境と文化、どちらもとても大切なもので、保護が叫ばれているにも関わらず、経済発展の為に蔑(ないがしろ)にされている。
その代償の大きさは計り知れない・・・。
明日やろうとか次でいいやと思っていても、もう二度とそのチャンスに巡り合えないという事だってたくさんある。
今日からその事を肝に銘じ、普段の生活を見直すいい機会にしたいと思う。






大学周辺でよく見かける広告は、ILTES(主にアメリカ以外の英語圏の国に留学する際に必要とされるもの。)のスクールのもの。
日本だと、留学用にはTOEFLが人気だが、ここインドでは、やはり地理的にも、イギリスに統治されていた歴史を考えても、英国留学を目指す学生が多いのは納得できる。







あと、気になったのは、これ。
電気屋さんの写真なのだが、われらがSONYと宿敵SAMSUNG(韓国)の看板が並んで設置してある光景。
同じところから枝分かれしたのに、いつのまにか木そのものより枝の方が大きくなってしまいそうな勢い。
おいおい、大丈夫かSONY





皆さんにはお分かり頂けるだろうか?茂みの奥に怪しく浮かぶあの物体の正体が。
まさか、このインドで、人生初となるあれを目撃する事になるとは・・・。
あれは、もしや、UFO・・・!?
さっそく現地住民に聞き取りを開始。




僕:「あの、あれってもしや、UFOですか?」「よく出現するのですか?」
住民:「ああっ、あれな。街中のいたるところにあるよ!」
僕:「え、マジ?・・・」「ん?・・・あるよ!って」「何が?」
住民:「貯水槽!」
僕:「ゥアォ!」
こうして僕は、今日もまた、未知との遭遇を果たしたのであった。




タイ、マレーシア、インドネシア、・・・東南アジアを代表する国々の道路に共通して設置されている凸を知っているだろうか?
左の写真のようなものだが。
この使い方が、僕が思う唯一正しいもので、その他の物は、邪魔なだけ。
そもそも、車両を減速させる為の策として講じられたのだが、本当に必要だろうか?
こんなものがなくとも、ドライバーは、その場の状況を見て、適切な判断が出来ないと困る。

そして、この写真。
ここでは、よっぽど大きな交差点でない限り、信号はない。
よって、車の流れが切れた時に、走って渡らないと、マジでひかれる。
この標識は、まさに、真実を描写しているのだ!







最後に

海外に1ヶ月とかそれ以上滞在する場合に持って行った方が良いものを紹介しよう。
まず、カミソリ。
これは、衛生上、現地調達が難しい為だ。
次に、耳かき、めん棒。空気があまりきれいでない為、耳がかゆくなる。
また、めん棒は、ちょっとした掃除をする時にもあると便利だ。
そして、ピンセットと爪切り。
日本製のものは質が高いと言われていて、海外でも人気だ。
あと、トイレットペーパーも忘れてはならない必需品。
これだけあれば、まず大丈夫!洋服や他の日用品は、海外でも調達可能だ。
荷物は軽くコンパクトに!これが出来れば、あなたも世界中を旅するバックパッカーの仲間入り。


この勢いで書くと、また長くなってしまうので、今回はこのへんで。
次回、またアップします。

それでは。また・・・。
読んで頂き、ありがとうございました。

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